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カヴィンリーダーMAJA(マヤ)の歩み・・・

始まりは語学留学からでした。

イギリスでネイティブな英語を身につけようと7年勤めた会社をきっぱり辞めて貯金を全てつぎ込んで6ヶ月の予定で出かけました。

それまでも数回ヨーロッパのフランス、イタリア、オランダと内陸の国は訪れたことがありますが。

イギリスは初めてでした。

2ヶ月ほどたってホームステイから独立を考えてシェアハウスを探していたところ、卒業生が出るので1部屋空きができると聞いて内覧にいきました。

同居人もいることなので面接を受けるような少し緊張した気分でした。

同居予定の子はポーランド人で音楽の勉強でイギリスの学校に留学中との事でした。知らなかったのですが、大の日本ファンでとても温かく迎えてくれました。その子の言うにはポーランド人はヨーロッパの中でも取り分け日本好きな人が多いのだと聞きました。

名前はエルヴィラ素敵な名前で金髪で背は私と同じくらいで、同じ部屋に居ても圧迫感の無い人でした。

言葉は上手く通じませんが、なにか話さなくてもずっと一緒にいられるような心地よい雰囲気のある子でした。

このエルヴィラとの縁が後の自分の人生の方向を決めるような重要な出会いだったとは、この時は知るすべもありません。以来二人は姉妹のように仲良くなり留学生活も楽しいものと成りました。

私の卒業が迫ったある日、夏休みに実家に帰るから一緒に行かないかと誘われました。私もエルヴィラとこのまま別れたくないので嬉しい気持ちは隠せません。

それに北欧のお城やワイナリーなど見学したいところが沢山あり、このまま帰国するつもりはありませんでした。

私も卒業したら北欧のほうまで足を伸ばしたいと思っていましたので渡りに船と賛同しました。

神秘体験に繋がる旅・・・・・・・

ワルシャワからバスを乗り継ぎ漸くラドムと言う町を抜けて更に南にくっだたオシニという町でした。何処を通って今自分が何処にいるかも判らずという不安な旅でしたが、エルヴィラに任せて如何にかなるさという気持ちでした。

彼女の家は思ったよりも大きくモダンでこの町でも比較的裕福な暮らしをしているようでした。お父さんは公務員で町の重要な職についているとの事でした。家も大きく彼女の部屋にベッドを追加してイギリスでの生活と変わらずに過ごす事が出来ました。

エルヴィラには二人の兄と1人の弟二人の妹が居て、両親と祖母祖父の10人家族と言う大所帯でした。一人っ子で育った私には、それだけで嬉しくなってしまいました。

そんな家族と楽しく過ごす事はよい思い出になりましたが、このような書き方をしていると本来の趣旨と離れてとても長くなってしまうので、ここからは経過だけを語っていくことにします。

エルヴィラの直ぐ上の兄がとても優しく親切にしてくれて、車で近くの観光地やお城などを案内してくれました。

風光明媚でとても静かな寛げる町でした。ここから北に行くと湖が多くあり北欧風な風景が多く見られるらしいということです。

ここで数日過ごしたが、エルヴィラが叔母さんの家に行くので一緒に行こうと誘われて付いて行ったのがハンナと言う魔女の家系を継ぐ真正魔女の家だった。

ポーランドは中世の魔女狩の嵐が吹き荒れた時期でも、火あぶりとかの過激なものはなく寛大な処置が講じられたとかで、他の国と比べて、今でも昔からの伝統的魔女儀式やサバト(魔女集会)なども継続して存在しているらしい・・・

本物の魔女?が現存していると聞いて、合うのが楽しみでうきうきした気持ちで付いて行った事を覚えている。

ポーランドも今ではカトリックの国であるがキリスト教に教化される前は多神教の色々な宗派が存在していたらしい。9世紀以前は文字が無かったらしく詳しい記録は無いと言う。

ただし、お父さんは嫌っているらしく、家の中では魔女についての話題は避けているらしい・・・

ハンナ叔母さんと言うその魔女は、エルヴィラのお母さんの従兄弟の祖父母に当たるらしく年齢は90歳に近いという話だでした。現代の電気機器や電磁機器も一切受け付けない人で電話も使えないが、留守と言うl事も滅多にないのでいつも直接出かけて行くらしい・・・

車で1時間半くらいの森が迫る際目のような場所に小さな家があった。高齢にもかかわらず一人で暮らしているという。古い一軒の民家に着いた。車を降りるとエルヴィラが携帯とか電子機器は置いて行ってと注意された。

(おばさんは文明から離れて暮らしているのよ?)と冗談のように言った。

あってみると思いのほか若く、痩せた貧相な魔女のイメージは無く優しいイメージでした。

驚いたのは私が今日訪問することを知っていたということだった。

勿論連絡する人などいない。彼女も現役の魔女で小さなカヴィン(魔女集団)のリーダーをしていて、占いは勿論、相談事や仲間の魔女の指導まで結構忙しいらしいが、今日は朝から訪問者の予感がして午後に予定していた外出をキャンセルしていたということでした。

私を見るなり、側によってきて来てハグしてくれた。不思議なことにずっと昔から知っていたような気がしました。

部屋の中には気持ちを落ち着けてくれるインセンスの香りがたちこめて実家に帰ってきたような安心感もありました。

魔女の家と言う雰囲気ではなく、質素だが対話や接客をメインにしたしつらえとなっていて、中に入ると暖炉の隅の大きな椅子にお爺さんが腰掛けて寛いでいた。私を見ると易しく微笑んでいた。

お客さんが居たのかと思ったがハンナに促されて奥に入りました。

彼女は英語は話せないのでエルヴィラが通訳してくれた。

私が魔女の暮らしや風習などに強い興味があり本物の魔女に合えるという事で楽しみししていたと話すと、彼女は『それは貴方の血の中に私と共通するものがあるからだ』と言いました。

初めは意味が分からずにいましたが、言われてみれば私の父方の家系は神官の家系で、父は三男なので別の道に進んだが長男は長野のほうで神社の神主をしています。

自分も年末に何回か巫女さんのアルバイトに行った経験がある。自分自身に強い霊感があるとは思っていなかったが、子供の頃から精神世界の分野に興味を持ち続けていたのは確かでした。

ここでハンナのハーブ畑の収穫と畑の手伝いをして色々教えてもらったのだが、これが縁で都合3回もポーランドを訪れることになるとは思いませんでした。

魔女になる気は無かったのですが、ハンナの暮らしぶりや魔女と言う仕事にも興味を持ち、その後数回訪れましたが、昼と夕方に数回目にしたお爺さんの姿が今日は見えないので、ハンナに聞いてみた。

ハンナは驚いた風な様子でエルヴィラに話した。2人はそのお爺さんは何処にいた?と逆に聞き返してきました。

部屋の暖炉の横と私が帰るときに家に入っていくのが見えたと私が答えると。二人は顔を見合わせて

「そのお爺さんはハンナ叔母さんのご主人なの・・」とエルヴィラは教えてくれた。ハンナは笑っていた。

後で聞いたのだがお爺さんは7年前に無くなっていたそうです・・・・・・

私は幽霊を見たのかと怖くなったが、エルヴィラは「私も良く見かけるから大丈夫よ」と笑っていました。

それを切欠に自分も神秘体験や霊能力などのスピリチュアルな世界に傾倒していったのです。

魔女の生活はとてもシンプルでハーブやオイルなどを作り占いや相談にのる。今ではさすがに医療行為はしないが私たちが持つ、あの魔女のイメージとは別で村の魔女として伝承されてきた暮らしを今も受け継いでいます。

本来は日本と同じ多神教の民族であるから自然界の神や女神、精霊、家や家畜を守る神や精霊に感謝して祈りを捧げることが本来の仕事になっています。

大地の女神モコス、結婚や愛を司る女神モーコシュ、愛の女神ルサルカなどの女神信仰の話を沢山聞きました。

言葉の問題がありエルヴィラの話は子供が聞くおとぎ話のようだった。

ここから私がハンナからイニシエーションを受けるまでは紆余曲折あるのだが、とても書ききれないのでまたの機会にします。

多くのことを学んだハンナの今は亡くなって、エルヴィラも結婚してスエーデンで暮らしています。

私も漸く子育てから解放されて少し人の役に立てる道を歩み始めたところです・・・・・・・・

 

 

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